約束の喫茶店に、私は少し早めに着いていました。
高校生のころの若さはないけれど、まだまだいけるわよ・・・
そう、まだ、そんなにおばさんにはなっていない、という自負のある私でした。
何から、どう話していこうか、そんなことを思いながら待っていました。
でも、約束の時間が来ても、大橋君はあらわれません。
自宅に電話をしてみても、誰も出ません。
携帯電話をお互いに持っていないころの話です。
連絡のしようがありませんでした。
2時間くらい待ちましたが、とうとう彼はあらわれませんでした。
考えてみれば、そうですよね。
いくら昔、気があった彼女(それも私の思い込みですが・・・)からの呼び出しでも、そうやすやすと来るわけはないのです。
この日は、約束の場所までの往復の時間1時間、待ち時間が2時間をまったく無駄にすごしたことになります。
その分、パートにでも行っていれば、何千円かにはなったのに・・・
でも、そのころの私には、そういった考えななかったのです。
「成功者は誰よりも多く失敗をしている」
そんなアムウェイ語録に縛られていたのです。
これは失敗という以前の問題ですよね。
今なら、そう思うのですが、当時はどんな方法でもアポが取れて、システム手帳が真っ黒になることが大切なのでした。
成功者は誰よりも多くの失敗をしている、という本当の意味は、もっとまっとうな方法で一生懸命努力をしてもうまくいかない、そのことの繰り返しで学ぶことがあり、成功していった、ということだと思うのですが、私はちょこちょこと楽な方法をやってみて、ダメだった、となっているパターンですね。
